落語の教科書 その2の後半
お客様の眼差しを意識する事です
落語は歌ですと追われるくらいテンポリズムが必須です
⑥再び微笑んで、聞く人を見まわす。
お辞儀をし終った後に頭をあげ再び姿勢を正しながら今一度微笑みながら聞く人を見まわして下さい。
この時、重要な事は、あせって喋り始めないことです。
無言状態でも構いません。“いまから話しますよ”という思いをいっぱい込めて微笑みます。
⑦ようやく喋り始めます。
八の時を描くように見渡しながら喋り始めると聞く人の集中度が更に増します。会話の基本は1対1です。“あなただけに話している”という気持ちの連続で喋りましょう。
⑧落語の基本は三拍子
三拍子で喋って行きましょう。文頭を大きく、少し破裂音の様な気持ちで、三拍子三拍子で喋ると何となく落語のリズムになっていきます。
そうすると、マイクなしでも聞く人が、ある程度の人数の範囲内ならマイク無しでも聞き易くなります。
⑨出来るだけ正面を見る気持で
落語の本題に入ると上を見たり下を見たりする必要が出てきますが、最初はどうしても向き過ぎになりがちです。両膝から目線が出ない位が丁度良い向き加減です。向いても常に両耳は見えるくらいです。
むしろ正面を切って喋ってもいいかもしれません。
⑩落ちはゆっくり自分にもどる。
落ちが落語の最重要である事は周知ですので、その最重要項目を丁寧に喋る事が大事です。落ちを言うときは素の自分にもどりながらなのです。
そしてゆっくりお辞儀をし、お尻を出来るだけ見せない様に降ります。